東京都正札シール印刷協同組合青年部
9月勉強会

9月21日(金)PM7時より、アサヒビール吾妻橋ビル3F小会議室において勉強会が行なわれました。
今回は、技術委員会のご後援と東洋インキ城東販売(株)様のご協力により「調色コンテスト」を開催しました。


生沼さんまずは9月担当幹事の生沼さん(生沼印刷)の主旨説明です。
「最近、正札・ラベル・神奈川の3青年部では平圧機を見直そうという動きがあり、その関連の勉強会も開催されています。
平圧の事を考えると中心になってくるのは、ベタをどのように潰すか?マージナル・ゾーン、ゴースト対策は?などに目がいきがちだし、その問題に頭を悩まされている事と思いますが、今回はちょっと視点を変えて調色を取り上げてみました。
現在、調色に電子秤やCCMを利用されている会社も多いと思いますが、微妙な差などはやはり人間の目や勘に頼るというのが現状です。
そこで今回は小林社長様を始め東洋インキ城東販売様のご協力により、指定された色に合わせて皆さんが調色して頂き、簡易校正機に通してCCMで測定し、順位を競って頂きます。」


写真の様なベーク板を使った即席の練り台で茶1と茶2のどちらかを選んで、用意したインキから各々が持参したへらを使って調色して頂きました。
茶1;メジウム、黄、赤金、墨
茶2;メジウム、黄、紅、墨
なのですが、ダミーとして藍や白などご覧の様なラインナップになったため↓

皆さん、混ぜる色・混ぜる量にかなり苦労されていて開始僅かで、終了!と声高らかに宣言して測定に持っていく人や、色々な色を混ぜ過ぎて収集がつかなくなり、最初からやり直す人など、和気あいあいの雰囲気の中、夜・室内・蛍光灯という色調するには不向きな条件で悪戦苦闘しながら楽しんでいる様でした。


色差を表すΔEの数値が最も低かったのが(有)彩光社の鷲尾浩一さんでした。
(記録:ΔE=3.89)
優勝の副賞として記念品が贈呈されました。
「今回のコンテストに参加させてもらい、夜間・蛍光灯という条件の中で良い結果が出た出せたことは非常に嬉しく思います。ただ日々の業務の中で行われている調色について色々と考えさせられることも多く、普段工場内の光と自然光については気にして見比べていましたが、お客様が印刷物を見ている状況までは考えていなかった気がします。今後は細かい状況まで考え、より良い製品を供給できる様、日々の精進を怠らないよう努力してゆくつもりです。」


今回の調色コンテストの総評として東洋インキ城東販売(株)の小林静介社長から以下の様なお話がありました。
「今回は蛍光灯の下で見たりしているので、ΔEの値が高かったからと言って皆さんの技術が下手だと言うことにはならないと思います。
ただ、皆さんが実際に色調する際には、何処に貼るのか?どのような用途で使われるのか?まで突っ込んでお客さんと話し合い、場合によっては色を変更した方が良いですよ、とアドバイス出来る様になって頂きたい。」

最後にインキ全般の事に関して質疑応答を行ない、定刻の9時になんとか終了することが出来ました。


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参加者(敬称略)伊藤・生沼・佐藤・佐村・鷲尾・福田・柳森・内田